“人生とは旅であり、旅とは人生である”
そう言ったのは、かの中田英寿である。
一時期やたらメディアに取り上げられていた文句。
ふと、この文句のすごさについて考えた。
「人生」と「旅」。逆さにしても意味的に納得できる。
ということは「人生」≒「旅」という関係なわけである。
では「人生」と「旅」を別の単語に置き換えてみよう。
“カレーとはごはんであり、ごはんとはカレーである”
カレー好きの発言か。ごはん>カレーだ。
“野球とは人生であり、人生とは野球である”
長嶋茂雄ならOK。
“卵とは鶏であり、鶏とは卵である”
イコールすぎ。
“フォークとはスプーンであり、スプーンとはフォークである”
ちがいます。
“人生とは山であり、山とは人生である”
登山家風。これはなんとなくいい。
なるほど。
これでわかってきたのは、抽象的な言葉ならなんとかなるということ。
“空間とは宇宙であり、宇宙とは空間である”
…抽象的すぎて意味がわからん。
というわけで、“人生とは旅であり、旅とは人生である”と言った中田英寿は、
すごい人だ。と思う。
それで、ちょっと引退は惜しい。
聴いた曲:Eluvium『Perfect Neglect In A Field Of Statues』